耳・鼻・喉のQ&A
耳の健康について
細菌やウイルスなどが感染して炎症が起きたり、うみや液体がたまる病気が中耳炎です。中耳炎には、急性中耳炎と滲出性中耳炎があります。
耳の痛み、発熱、耳だれ(耳漏)などが急激に起こるのが急性中耳炎で、耳がつまった感じなどが続くのが滲出性中耳炎です。いずれも、鼻やのどの炎症によって起こりますので、耳だけではなく、鼻やのどの治療も同時に行うことが大切です。
一般的に耳に水が入ると中耳炎をおこすと思われているようですが、実際はほとんど関係ありません。違和感がある場合は、あまり耳を触らないようにして少し様子をみてください。
違和感が続く場合は、水が抜けきれていない場合や、耳垢がふやけている場合があるので早めに診察を受けてください。
急性中耳炎の場合、水泳や入浴は、中耳炎の状態を悪くすることがあります。ただ、滲出性中耳炎の場合は、水泳や入浴も大丈夫なこともありますので、耳鼻咽喉科医にご相談ください。
乳幼児の場合、自分から症状を訴えることが少なく、なかなか気付くことができません。日常的に以下のようなサインがないか、チェックを心掛け早めに受診してください。
*耳を触るといやがったり、耳を気にする素振りがある。
*色がついた鼻水が出ていて、急に高熱がでる。
*会話を何度も聞き返したり、後ろから名前を呼んでも
すぐに反応しない。
*耳漏がある。
鼻の健康について
まずは落ち着いて下を向いてください。次に小鼻部分(鼻の鼻翼部の一番膨らんでいる柔らかい部分)をつかんで圧迫し、10分くらいおさえて、安静にしていてください。喉に血液が流れてきても、決して飲み込まず、口から出してください。後で吐き気や嘔吐を起こすことがあります。
上記の処置を行っても出血が止まらない場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。
局所へ薬剤が直接働くので、効果が表れるのが早い治療法です。最終的には鼻水、鼻づまりの改善のためです。妊婦さんや授乳されている方でも、安心して行える治療です。
*霧の中に含まれる抗菌剤により炎症の原因となっている細菌を
減らします。
*炎症自体をステロイドで鎮めます。
*鼻づまりを取り、換気を行うことによって炎症を改善します。
鼻水をすすると、喉や耳に流れて、中耳炎の原因となる可能性があります。最もいい方法はティッシュで片方ずつ、やさしくかむことです。すするのは最も良くない行為です。鼻をまだかめない小さなお子さんは、できるだけ鼻水をとってあげたり、耳鼻咽喉科で鼻水を奥までしっかり吸引してもらうことも大切です。
軽いいびきの場合は、鼻の通りを良くしたり身体の位置を替えること、体重を減らすことによって治る場合があります。重症の場合はマウスピースやCPAPという機械の装着や手術の検討も必要になります。
喉の健康について
一般によく言われるご飯の丸呑みは、深く骨が刺さる場合があります。痛みが続くようならできるだけ早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
声の不調の原因が風邪などの感染や声帯の酷使による場合は、炎症が治まると声の調子も元に戻ります。しかし、声がれや声のかすれがなかなか治らない、思い当たる原因がないといった場合は、耳鼻咽喉科医の診察を受けることをおすすめします。
手術した方がいいですか?
1年間に5~6回以上、扁桃腺の炎症を起こすようであれば手術の適応になると思います。その際は、実際に手術を行う耳鼻咽喉科医の判断に従うようにしてください。
痛みはないのですが、診察を受けた方がいいですか?
まずは、鼻から細いファイバーで喉の奥までよく観察してもらうことが大切です。喉の違和感を起こす病気はいろいろ考えられますが、近年、胃酸の逆流が原因で、喉の炎症を引き起こしている患者さんが増えてきています。痛みがなくても、喉がつまったような感じや、異物がはさまっている感じなどの症状が続く場合は、耳鼻咽喉科でぜひご相談ください。